
カフェインの多い飲み物と抜き方のコツ|眠れない夜を防ぐ知識
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朝のコーヒー、午後の紅茶、ちょっとしたエナジードリンク。気づけば毎日、無意識にカフェインを摂っていませんか?眠れない夜の原因が“日中の飲み物”にあることも少なくありません。本記事では、カフェインを多く含む飲み物の種類や、身体から抜けるまでの時間、夜を整えるための実践的な対策まで、解説します。
カフェインとは?覚醒をもたらす天然の刺激成分
カフェインは、コーヒー豆・茶葉・カカオ豆などに含まれる**天然のアルカロイド(植物由来の刺激成分)**です。中枢神経に働きかけて、一時的な覚醒効果や集中力の向上、眠気の軽減などをもたらします。
どこに多く含まれる?
コーヒーや紅茶、緑茶をはじめ、エナジードリンク、チョコレート、コーラなどにも含まれています。薬品としても使われており、頭痛薬や眠気防止薬などにも配合されることがあります。
身体への作用と注意点
カフェインは交感神経を刺激し、血管収縮・心拍数の増加・胃酸分泌の促進など、身体にさまざまな影響を与えます。少量ならパフォーマンス向上に役立つ一方、摂り過ぎは不眠・動悸・イライラ感などの原因になることもあります。
カフェインはどれくらいで抜けるの?
カフェインの血中半減期はおよそ3〜6時間とされており、摂取から完全に体外へ排出されるまでには6〜10時間以上かかるといわれています(厚生労働省「食品に含まれるカフェイン」より)。
個人差が大きい「抜けるスピード」
カフェインの代謝スピードは、体質や年齢、肝機能、妊娠中かどうかなどによっても大きく変わります。午後にコーヒーを飲んだつもりが、夜遅くまで眠れない……そんな人は、体質的に代謝がゆるやかな可能性もあります。
カフェインの多い飲み物ランキング(100mlあたり)
飲み物 | カフェイン量(目安) |
---|---|
エナジードリンク | 32〜50mg |
ドリップコーヒー | 60mg |
インスタントコーヒー | 40mg |
紅茶 | 30mg |
煎茶(一般的な緑茶) | 20〜30mg |
ほうじ茶・番茶 | 5〜10mg |
麦茶・ルイボスティー | 0mg |
※出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」等をもとに編集
意外と多い「日常の一杯」
朝に飲むコーヒーや、オフィスでの紅茶、さらにはエナジードリンクのように“元気を出すための飲み物”には、高濃度のカフェインが含まれています。知らず知らずのうちに1日200〜400mg以上摂取していることも。
カフェインを抜きたいときの3つの工夫
1. 時間帯に気をつける
午後2時以降のカフェイン摂取は、夜の睡眠に影響を与える可能性が高いです。午後のドリンクを「カフェインレス」に切り替えるだけでも、体内リズムは大きく変わります。
2. 代替飲料を用意しておく
「やめる」ではなく「置き換える」発想が大切。たとえば、夜にはカフェインゼロのハーブティーや、焙煎された穀物茶、デカフェ緑茶などがおすすめです。
3. 自分のカフェイン感受性を知る
自分の体がどれくらいカフェインに敏感かを知ることは、対策の第一歩です。夜に眠れなかった翌日は、前日の飲み物を振り返ってみましょう。睡眠アプリなどを活用して、カフェインとの付き合い方を“見える化”するのも効果的です。
よくある質問:カフェインにまつわる素朴な疑問
Q. デカフェは完全にカフェインゼロ?
A. デカフェ(カフェインレス)はカフェインを大幅に取り除いたものですが、完全にゼロではない場合があります。日本では「カフェイン90%以上除去」であれば「カフェインレス」と表示可能です。
Q. 緑茶より紅茶の方がカフェインが少ない?
A. 実は逆です。一般的な煎茶(緑茶)は100mlあたり約20〜30mg、紅茶は約30mg。ただし淹れ方や濃さで変わるため一概には言えません。
Q. 妊娠中や授乳中でもカフェインは大丈夫?
A. 少量なら問題ないとされていますが、WHOでは1日200mg以下を推奨。気になる場合はノンカフェイン飲料に切り替えるのが安心です。
おわりに|「摂らない」ではなく、「知って選ぶ」
カフェインは、私たちの生活に欠かせない存在でもあります。覚醒効果や集中力の向上など、上手に取り入れれば強い味方になってくれるもの。ただし、摂る時間や量、種類を意識することで、夜のリズムを整えることも可能です。
"摂らない努力"よりも、"知って選ぶ姿勢"を持つこと。今日の一杯が、心地よい夜につながりますように。
夜を整えるカフェインゼロのお茶を探している方へ